シュタイナー的進化

人間の記憶はとても曖昧なため、色々な記憶を記録するツールが存在します。
なぜ、人間はきちんと記憶ができないのでしょうか。

100年くらい前のオーストリア人で、アントロポゾフィー医学、教育、農業など様々な分野で、現在でも解明が不可能な偉業を数多く残した、ルドルフ・シュタイナー曰く、それは文字を使うようになったのと同じ原因だということです。

人間は4つのステージに分けることができ、肉体、エーテル体、アストラル体、自我が存在します。
そのエーテル体が肉体とより一体となってしまうことにより、記憶力が曖昧になったと言います。

言い換えると、エーテル体と肉体が一体となる事で、忘れる能力を獲得し、そして創造力が豊かになり、よりクリエイティブな人生を送れるようになったと言えます。

それ以前の人類は、記憶力が抜群に良かったために、文字を使用して記録する必要がありませんでした。
逆にいうと、忘れることができなかったとも解釈できます。

現代の人間も悩みは尽きませんが、古代の人間の悩みは、また私たちの想像のできないモノだったに違いありません。

これは主観ですが、何でもはっきり記憶しすぎていると、過去にとらわれ過ぎ、楽しく生きることができない気がします。
おそらく、古代の人たちは過去に縛られ、怒りやイライラを常に持っており、今この瞬間を生きることがなかなか出来なかったのではないでしょうか。

現代は、技術の発達により、記憶や計算は人間がしなくてもよくなっています。
その代わり、人間は創造力が求められるようになりました。
これは、人類の順当な進化の過程であると考えます。

つまり、より完全にエーテル体と肉体が一体となる事で、記憶力は低下しますが、物事を考え感じる能力が高まり、より人生を楽しく過ごすことが、可能になる存在となっていくのではないだろうか。

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