健康にとって毒が体に良くないから、完全に毒を体に入れなければ良いと思っている人は多いでしょう。
しかし完全に毒を摂らないことは、体にはよくないのです。

自然の中で生きていても必ず一定量の毒は摂取してしまいます。
それは、生物が身を守るために持っているものです。
野菜でいうと灰汁（あく）がそれに当ります。

そういった環境では人体に入ってくる毒の量は、人体で十分処理できる位しか入ってきません。
しかし現代では、人体の処理能力を超えて入ってきてしまうために様々な病気になってしまうのです。

多すぎるのも問題ですが、少なすぎるのも問題になります。
本来、人体は一定量の毒に常に曝されています。
これは、常に人体内の解毒作用が働いているということです。入ってくる毒が少なすぎると、この働きが抑制されてしまいます。

人体は楽なほうには、素早く順応してしまいます。
こういった状況が続いてしまうと人体の解毒作用が失われ、何かの原因で多量に毒が体内に入ってきたとき、全く対応できなくて命を落とす危険が出てきてしまいます。

一見、人体にとって不都合しかない毒であってもこの世界の一部であり、私達の一部です。
このことは、何事も中庸が大切であると気付かせてくれる、良いテーマではないでしょうか。

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